未知の生物を学ぶということ【前編】

思考実験

騙されない、疑いの目

バケグモって実は〇〇〇〇〇〇なんです!
と盛大な振りをしましたので、その空欄を埋めましょう。

バケグモって実はフィクション●●●●●●なんです!

………どうですか?気づいてましたか?
クモに詳しい人なら当然分かってたと思います。
バケグモ科なんてものは存在しませんから。

当然、花に擬態するクモも嘘です。

この記事のタイトル「未知の生物を学ぶということ」は、みんなでマイナーな生き物を学ぼう!ということではありません。

なぜ見たこともない生物の説明を聞いて、勝手にそれが実在するものだと思ったのか?
嘘だと見抜けた人は、なぜ見抜けたのか?

それを考えてみて欲しい、ということです。

近年、科学や技術の発展には目を見張るものがあります。しかし、「高度に発達した科学は魔法と変わらない」という言葉があるように、素人には情報の真偽を見極めるのが難しい時代に突入したとも言えるでしょう。

こんな時代だからこそ、信じていい情報・疑った方がいい情報を判断する感性を身に付けることが必要ではないか

それをみなさんに問いたくてこの記事を書きました。(あと単に、私がフィクション生物の説明をしたらどのくらいの人が騙されてくれるのか試したかったのもあります。騙された人はコメントくださるととても嬉しいです!)

ネタバラシも済んだのですが、ここまで聞いて改めて1ページ目の説明を読むと、結構ボロがあることが分かります。

ここからは、1ページ目の中で、生物の説明として怪しい点を自分で3つ解説していきます。

待ち伏せのポーズ
ムサシバケグモは第1脚を持ち上げて獲物を待つと説明しました。しかし、これは絶対に割に合いません。なぜなら、クモは脚を持ち上げ続けるだけでエネルギーを消費するからです。

人間の虫とりで考えればわかりやすいでしょう。
「いつか蝶が通るからずっと網構えといて」
って言われたらどうですか?腕疲れませんか?
クモも同じなんですよ。エネルギーを得るために虫を獲るのに、それにエネルギー使っちゃ本末転倒なんです。

繁殖方法
コバノタツナミソウが枯れたら下のムサシバケグモは別の株の下に移動し、そこに相手がいたら繁殖をする、という説明です。

まず、こんなの全然♂♀が出会えません。ただでさえ2年に1回程度の移動なのに、そこにたまたま異性がいる可能性なんてとても低いでしょう。

もう1つ問題なのは、繁殖時期です。説明には繁殖時期が書いてありませんが、コバノタツナミソウが枯れたら移動するのですから、おそらく草が枯れる秋~冬だということになるでしょう。
しかし、クモは自分で体温を上げられない変温動物です。そんな生物が冬に移動やら繁殖やらをするのはハードルが高いです。

画像がない
なんと言ってもこれに尽きます。最初のクイズはともかく、答え合わせをした後は、生き物解説なんですからその生物の全体画像を見せるのが筋じゃないですか?

生き物紹介で本人の画像がないとか冗談じゃありませんよ!(それに気づかれたくないので、アシダカグモとかハナカマキリの画像でお茶を濁してたわけですね。)

なぜか自分で書いたものに自分でダメ出しをするヘンな展開になりましたが、今回の記事はここらでおしまいにしようと思います。
ここまで読んでくれてありがとうございます。

なにか忘れてませんか?実はこの記事、【前編】なんです!
つまり、【後編】があるということ。この記事を書きたかったもう1つの理由がありまして、【後編】ではそれちらに触れようと思っています。

興味を持ったら、後半も見てみてください。

それでは。

この記事を書いた人
フログ

理系出身の文系大学生。横浜市民。
趣味はアニメと読書とデュエマと動画鑑賞。
去年生き物を飼い始めた飼育初心者。

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